4年前の今日、県東部の中心地・沼津市にいて感じたこと
2011年の3月11日は金曜日だった。
今日と同じように晴れていて、寒くて、とても風が強かったのを覚えている。その時にかかわっていた雑誌の校了日で、私は、沼津の街なかにある事務所の中にいた。
市内の同報無線で「津波警報が出ていますので避難してください」と放送があったんだけど、私は沼津在住の人じゃないから、どこへ逃げたらいいのかわからない。外に出て、隣のお店の人に「どなたか、津波の場合の避難場所をご存知ですか?」と聞いたんだけど、地元在住のお店の人も「わからない」と言った。
「海沿いじゃないのに、ここまで津波なんて来るの?」と店内で誰かが言った。沼津市が配布している地震・津波ハザードマップをみると、海岸から沼津駅までの直線距離は1.6km。あの日津波が押し寄せた仙台空港から海岸までの距離は約1kmなのだそうだ。今振り返ってみれば、沼津駅近くまで津波が来るのは確実だったのだ。
「万が一」ということがいつも頭にあるはずなのに、なぜかその時、私は「それもそうだな」と納得してしまった。
あれから4年。沿岸地域の津波対策の進捗は県内ニュースでよく知られていると思うが、狩野川沿いや市街地へ浸水した場合の対策はどうだろう? 十分な広さの避難場所は決められているのだろうか?
足りない部分はまだあると感じるが、沼津市は防災対策を以下のようにウェブサイトにまとめている。
3.11規模の地震・津波がくれば、狩野川を遡って、沼津駅周辺にも津波が届く可能性は十分にある。行政任せでなく、個人規模での対策が重要。
住んでいる場所だけでなく、勤務先やよく行く場所で災害にあった時の対策や連絡方法を、もう一度確認してみることが必要だ。