伊豆在住ライター小林ノリコの伊豆グルメ情報+∞ (仮)

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有本香さんが語った、「異なる宗教や文化への理解の必要性」

2015年2月18日(水)放送の、ニッポン放送『ザ・ボイスそこまで言うか』は、ジャーナリストの有本香さんがゲスト。

今週はスペシャルウィークで、特集「狙われる日本、これが本当の脅威だ!」というコーナーがありました。

有本香さんがお話されたテーマは、「異なる宗教や文化への無知がどんな危機を招くのか」。その中でイスラム教徒への理解を例に挙げ、「異文化を知るということの大切さ」をわかりやすく語ってくれました。

 

有本香さん(以下有本さん)「冒頭でインドのレイプ被害(インドで日本人のレイプ被害が相次いでいるというニュース)の話をしましたけれども、やっぱり知っておかなきゃいけないことっていうのが増えたんですよね。

残念ながらね、こうグローバル化していくことによって、良いこともいっぱいあるんですが、悪いこともたくさんありますね。

世界が近くなることによって、負の問題もみんな引き受けなきゃいけなくなる。
インドの名誉のために言っておきますとね、インドは確かにレイプ被害・レイプ犯罪は多いんですけれども、世界ではそう多いわけではなくて、アメリカの方が数字としては多いはずなんですね。ですから、世界は総じて危ないんです」

 

飯田浩司アナウンサー(以下飯田アナ)「先進国だろうと後進国だろうと(同じこと)」

 

有本さん「そう。そうです。やっぱりインドのように、日本に比べればまだ相当貧しい人が多い。そういうところではお金・性的なことで日本人がターゲットにされやすい。それに、やはり女性を差別、あるいは軽く見るっていう風潮もありますよね。

(その国の人が)どういう考え方をしているか、っていうのをある程度知る必要がある。そのなかで今いちばん、それなりに興味を持ってきている方が多いんじゃないかと思うんですけれど、イスラムについても、基本的な理解があることと無いことでは全然違うと私は思っているんですね。

やっぱり、彼らにとって何というのかな……刺激して欲しくないことって、やっぱりあるじゃないですか」

 

飯田アナ「はい」

 

有本さん「例えば、日本の中にイスラム教徒が10万人いると言われていて、これは数が少ないし、これからも(日本の中で)そう大きく増える可能性は低いんですよね。けれども、日本国内においてあまり間違った先入観とか偏見とかが広がると、対立感情が生まれるでしょう?」

 

飯田アナ「特にいま、ISILいわゆるイスラム国。あれがイスラム教徒だと思ったらそりゃもう大間違いなんだけど」

 

有本さん「ええ。原理主義なんていう言葉も、何かどこか間違っていて、原理主義なんていうと、あれが原理で正しいなんて思っちゃうじゃないですか」

 

飯田アナ「あれが原理でピュアな人たちだ、みたいなね」

 

有本さん「そう。どこかおかしいですよ」

 

飯田アナ「あれはテロリストなんだ、って」

 

有本さん「そう。違いますよね、どう考えても。あれはテロリストなんだ、っていうことをきちんとはっきり切り分けなきゃならない。

日本のメディアもやたら“イスラム過激派組織”って言葉を連呼しているでしょ? これで刷り込まれてしまうっていうね。イスラム教の人たちにとってみれば、かなり気の毒な面もありますよね。

私ね、東南アジアにいたとき、かなり大きなモスクの斜向かいに住んでたんですよ」

 

飯田アナ「へえ~」

 

有本さん「毎日アザーンイスラム教における礼拝の時刻の呼びかけ)を聞きながら生活していてね。
例えばね、シンガポールなんかは割と、国自体の監視も厳しいってこともあって。あそこは中国系が多い国ですが、普通にイスラム教徒とうまく共存しているんですよね。
だけど、お互いにあんまり踏み込みすぎないで、棲み分けながら共存してる。ただやっぱり、『基礎的な知識があるとないとじゃ大違い』なのはどういうことかというとね、中国系はすごく豚肉を食べるわけですよ」

 

飯田アナ「そうですね」

 

有本さん「でも、一方でイスラム教徒はもちろん豚は食べないし、豚肉だけじゃなくて“ハラール”といって、お肉は彼らの流儀できちんと屠畜したものしか食べない。

で、そういうことを知っているとね。どう違うのかというと、例えば日本人の感覚でいうと『ちょっとぐらいはいいんじゃない?』といって勧めてしまったり。これはもう絶対にダメなんですよ。そういうことがどれだけ(イスラム教徒の)神経を逆撫でするか、っていうところぐらいは知っていていい。
日本人のなかには、いや、ここは日本なんだから日本人が遠慮する必要はないという人がいるけれど、そういう問題ではない。その程度のことは知っていれは無用な軋轢を起こさなくていいし、やっぱり今、どうしてもアメリカやヨーロッパで“イスラムフォビア”っていう“嫌・イスラム感情”っていうのがね、ものすごく強くなってきてる。イスラム教徒の人たちが疎外感が非常に強くなってる。私はこれがまったくよくないことだと思っていて、日本人にとって、とくにイスラム教徒っていうのは敵ではありませんからね」

 

飯田アナ「はい」

 

有本さん「歴史的にもですよ。やっぱり彼らの文化のごくごく基本的なところさえ理解してね、あまりおかしな刺激の仕方をしないということさえわきまえていれば、大変楽しく友達づきあいができるのではないかと思います」

 

飯田アナ「逆に無神経に日本と同じ感覚で日本人に接するように接してしまうと、意外なところで地雷を踏んでしまうということが……」

 

有本さん「いえ、でもね、日本にいるイスラム教徒の人たちって、むこうが日本の習慣をよく知ってますから、そんなにピリピリ気を遣うことはないと思います。だけど、彼らにとっての“どうしても”っていうポイントはいくつかあるわけですよね。そこは知っておいてもいいんじゃないかな、とは思いますね」

 

(以上書き起こし。文章として読みやすくするため、話の意味合いが変わらない程度に、接続詞や語尾などに少し修正を加えてあります)

 

全くその通り。

他国の文化や宗教を「知る」「理解する」という姿勢が大切です。しかし、その前にまず、「宗教」や「異文化」に対する過剰な恐れや勘違いを取り除くことが必要なのではないでしょうか。

 

ハラールへの理解を広めたい」という記者の方が、同業の人から「何だ、お前はイスラム教の宣伝をしているのか」と言われた……という話を聞いたことがあります。私も実際、「(ハラール対応を掲げることによって)日本にテロリストが入ってきてしまうのでは?」と質問を受けたことがあります。

信仰が生活の一部になっている国があることすら理解できない人も多いです。「イスラム教徒は中東だけではなく、世界各国に大勢いる」ということさえ知らない人は、日本にまだまだたくさんいます。(念の為に書きますが、そんな日本ですから、私は移民制度には反対しています)ほんとにね、ニュースなどで使われる言葉や言い回しを見直して欲しいって思うんです。異なる宗教や文化への誤ったイメージが、今後、改善していくことを願っています。

 

でも、有本さんがおっしゃっていたように、必要以上にピリピリすることはないと私も思うんですよ。日本人同士が接する時のように、相手の事を理解し、節度をもってお付き合いすればいいだけのこと。先方だって、異文化の国に行くということで、ある程度の準備はしているはずですから。

ですから、「どうしても」というポイントだけ(例えばイスラム教で言えば豚肉・豚由来・アルコールはダメだとか、お祈りの場所が必要だとか)知って欲しいのです。

 

異文化を持つ国からも観光客を呼んで、快適に旅してもらおうという動きはもう始まっています。もちろん、伊豆でもその試みは少しずつ広がっています。

もし、静岡県内でハラールに対応している飲食店や施設の方がいらっしゃいましたら、ぜひ声をかけてください(ホームページにメールフォームがあります)。取材させていただいた上で、このブログで紹介いたします。もちろん、掲載料や広告料はいただきません。