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伊豆在住ライター小林ノリコの伊豆グルメ情報+∞ (仮)

毎週火・木曜更新。 covanonwriting.themedia.jp/

まだ苦手な主婦業に全力投球して、心身ともに消耗してるの?

Uターンしてから約10年間、ライターの仕事を続けてきた。

10年間といっても、そんなにバリバリ仕事をやっていたわけではない。本格的な独立開業に向けて、本気で仕事を増やし始めたのは、ここ2~3年のことだ。

以前ブログにも書いたけれど、ついこの間まで、なぜかずっと「インターネットやSNSは趣味や娯楽のもの」「一般的なビジネス・ツールとして使うものではない」「田舎にいるから、もう東京の出版社の仕事はできない」と勝手に思い込んでいたんですね。インターネットがきちんとした商売の主流になると考えたこともなかったし、世の中の動きを知ろうとも思わなかった。

当時、義父母と同居を始めたこともあり、仕事に関しては「自分のお小遣いをチョロっと稼げればいいかな」とボンヤリ思うくらいのスタンス。だから地元新聞社から戴く仕事だけで十分だったし、自分の気持ちも、主婦業をしっかりやることだけに傾いていた。

 

「女の子は働かなくたっていいんだよ。旦那さんをしっかり働かせるのが奥さんの仕事なんだから」

 

という義父母の言葉をまるっと信じて、「いい嫁をもらった」と思って欲しいと、本来苦手な家事を全力でやり、時間があれば病気の義母の話相手になり、家族の役に立とうと頑張っていた。たぶん自分自身も、少し楽な方へ流れたいという気持ちがあったかもしれない。

 

そんななか、とあるきっかけがいくつか重なり(今後また書きます)、自分の置かれた立場を知ることになった。自分が考えているほど家族の役に立っておらず、思ったより信頼されていないのだと。

正直、すさまじいショックだったけれど、それをきっかけに自分の人生に向き合って、「このままでいいのか」「自分はどう生きるべきか」を考えるようになったのだった。

 

本当にやりたいことから目をそらして、家族(親や夫)とベッタリ一心同体で生きる道を選んでもいい。だけど、もしその道が最悪だったとしても、責任をとってくれる人や助けてくれる人なんて誰もいないのだ。

それに、どれだけ親の為に尽くしても、二人が亡くなったらそれっきり。親孝行は素晴らしいと思うが、そのあと自分に何が残る? 万が一、旦那さんが働けなくなったら? どこにセーフティネットがあるの? 仕事に復帰するにしても、一定の年齢が来たら、もとの業界へ戻ることは今よりも難しくなる。

 

そう考えるようになった同じ頃、これまた、とあるきっかけがあって、書籍や雑誌作りへの愛情が再燃した。

「やっぱり私は、主婦業だけに全力を傾けられる人にはなれないんだな」と思った。

編集者・ライター業に憧れ、10代から出版業界へ飛び込んだという経緯もあって、やはり私は「家庭に収まる」という体質じゃないんだと自覚した。なんで10年も気付かなかったんだろう。

 

家族のために生きるのも、その人の人生なのだから批判はしない。向き不向きがあるしね。けれど結局、親は自分より先に死ぬし、子どもだって成長して自立して、いつか親元から離れていく。これは当然のことだ。

旦那さんだって、いつまでもバリバリ働けるわけじゃないし、誰だって歳をとって衰えて、いつか死んでいくわけだ。それに、いつまでも自分が旦那さんに愛され続けるという保証なんてどこにもない(熟年離婚、多いですね)。

 

誰かのために自分の全てを注ぎ込んでる人、全力で頑張ることによって苦手なことを克服しようとしている人は、心身ともに消耗してしまう前に、ちょっと立ち止まって考えたほうがいいんじゃないかな。

 

苦手な主婦業は適当にやり、あとは家族まかせ。私はUターン前頃の気持ちに戻って、やりたいことをやります。ちょっとでも主婦業が苦手だっていう自覚があるのなら、今すぐそこに全力投球することをやめたほうがいい。自分のために自分の人生を使ってくれ。

 

いつまで苦手な主婦業で消耗してるの?

 

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