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伊豆在住ライター小林ノリコの伊豆グルメ情報+∞ (仮)

毎週火・木曜更新。 covanonwriting.themedia.jp/

「好き」を仕事にする時代。あなたの「好き」の置き所は間違っていないか

唐突なんだけど、私ずっと「好きなこと」を仕事にしてきたわけじゃなかったんだよね。


「20年も、いったい何を好き好んでこの仕事をやってるのか」っていうことをわかってなかったんですよ。あらビックリ。


地元にUターンしてから、10年くらい「食」を中心に取材・執筆活動をしていたのだけど、もともと私は、食いしん坊を自称しているワケでも飲食店巡りが大好きなワケでもない。

恐ろしいくらい偏執的なこだわりがあるだけだし、独創的なクソマズ料理を作ることにかけては天下一品だ。
それに、郷土愛にあふれた人間でもない。むしろ故郷が大嫌いだから上京したような人間ですからね。


それなのに、以前やっていたジャンルと180度違う、「食」「旅」「地元情報」というジャンルを10年も書き続けて来れた、その理由はいったい何だ?


とどのつまり、「地元が大好き」なワケでも「旅行すること」「食べること」が好きなワケでもなく、「取材する」「書く」「雑誌を作る」ことが好きだから今まで続けてこられたのだ。

 


かつては、

「好きなことを仕事にできて良いですね」

「美味しいものがたくさん食べられて、お仕事楽しいでしょ?」

「カメラが趣味なんですって?じゃあ町内の親子写真コンテストに応募してみたら?」

と無邪気に振られるたびにカチンときて、相手に全力で突っかかっていた。たぶんどこかで間違った情報が伝わっていただけで、相手は良かれと思って言ってるんだってわかってるんだけど。

 


みんなが思ってるほど、「本当に好きなこと」は仕事にならないのだ。

 


私がもともと生業にしていた「本当に好きなこと」は、世界規模で見てもオワコンだし、ニッチ過ぎるジャンルだということもあり、食っていけるほどの仕事にはならない。

でもさ、「本当に好きなこと」がめっちゃくちゃ稼げることだったら幸せかもしれないけど、逆に無理が出たり、どこかで嘘っぽくなっちゃったりして、続けていくことに息切れしてしまうような気がするんだよね。

 


今年の3月、一カ月間、「好きを仕事に」というテーマの大人塾「かさこ塾」に通っていた。

そこで「自分が一体、何を好き好んでこの仕事をやってきたのか」「これからも好きなことを仕事にしていくために何をしたらいいのか」、そんなことをじっくり考える機会を得た。

かさこ塾で考える機会を得なかったら、「好きなこと」の置き所が誤っている原因に永遠に気付かず、ずーっとしんどい気持ちでいたかもしれない。

 

もちろん一生、あのような音楽は今でも大好きですよ。近いうちにまた、あのジャンルのアーティストの作品のライナーやレビューを書いたり、専門誌でライブレポートを書いたりしたい。それについては、まったくあきらめてないです。


「好き」にもいろいろ種類があって、その置き所が誤っていたり、自分の「好き」「嫌い」にたいして正直でないと、もっと稼げるはずなのに稼げなかったりして、その違和感が自分が歩んでいきたい方向にまで及んでしまうように思う。

 

その「好き」は本当に好きなことか、一度、自分のスキルを棚卸して、「好きなこと」を見直してみませんか。